こすたシンコペーション

うたと作文がすきな会社員。都内某所在住。いろんなことを書きたいのです

さよなら8月

9月になりましたね。


夏が終わってしまった。朝晩涼しい。カーデガンを羽織って出勤する。8月の暑さが嘘のようです。ここ最近がそうなのか、東京がそうなのかわからないけれど、昔と比べて夏が終わるのが早い気がする。愛知の夏が長すぎるだけだろうか。

18年間暮らした愛知を離れて、夏が文字通り一瞬しかない信州で6年暮らして、そして東京3年目、夏の長さのスタンダードなんてよくわからないなあと思いながら、とにかく、夏が終わってしまいました。やはり寂しい。秋生まれの私は涼しくなる頃に歳をとるので、近頃みたいに気温が下がってくると何かが起きる気がしていつもむずがゆい。そわそわする。


しかしながら、今年の夏は文字通り怒涛だったので、そんな日々とさよならしたいま、ひさしぶりにずいぶんと落ち着いた気持ちでいます。

夏が終わるのは寂しいけれど、2014年の夏は二度と経験したくないです。あはは。


6月あたりからどうしようもなく会社の業務が忙しくなって、毎日ヒィヒィ言いながら出社していたうえに、夜からコンスタントに忍者修行に励んでいたわたくし、さらに音楽活動も見切り発車で再開させていた結果、例によってメンタルがおかしくなりまして。異常なハイテンション状態で日々過ごしておりました。


今思い返すとおかしかったなあ。もともとメンヘラの素質がある私ですし躁鬱の操状態だったんだろうと思われます。

具体的にはとにかく声がでかい、しゃべりだしたらずーーーっとしゃべってる、唐突な深夜徘徊、体力が途切れるまで眠れない、などなど。

おそろしいことに、テンション高く声でかくしゃべっていた内容を、酔ってたわけでもないのに次の日全然思い出せなかったりするのです。知らない間に複数の人にこれまたハイテンションな(もしくはとっても欝な内容の)メールを送っていたり。

今となってはイキオイ余って取り返しのつかないことしてなくてよかったと胸を撫で下ろすしかありません。でもドン引きしてた人はいっぱいいるんだろうなあ。恥ずかしくてつらい。



そんな状態で8月に突入したらば、ダメ押しのように家族が事故って入院したり、財布盗まれたり、もう私のライフはゼロでした。心身ともにズタボロでしたわ。

 

ひぃひぃ言いながらも、生き急ぐように働きまくってた私は何と戦っていたのか、というと、夏のあいだにどうしてもお引越しがしたかったのです。


いろいろ思うところがありまして、8月中旬にとうとう新しい暮らしを始めました。本格的に計画を立て始めたのは4月ごろだったかな。それまでは共同生活、というかほぼ居候のような暮らしをしていました。きっかけとして、ポジティブな理由もネガティブな理由もありますが、そういうタイミングだったのでしょう。なんとしても8月のうちに一人暮らしを始めたかった。

前述どおりとにかくひっちゃかめっちゃかな毎日だったので新生活には楽しみより不安のが大きかったけど、えいっ!!と引っ越しました。

まー、あの状況でよくやったと思う。


そんなわけで小田急線沿いの某所から中央線沿いの某所に移住しまして二週間とちょっとが経ちました。古いおうちだけれど、他にあまりない独特の間取りも、なかなか快適な立地も、クォリティのわりにお手頃な家賃も、とても気に入っています。外に出ると蚊が多いのだけ難点です。


暮らしてみて気付いたのですが、自分の世話を自分でする、ということは、仕事で抱えたストレスをぐっと解消してくれるようです。なんだかちゃんと生きている気がする。タオルたたんだりとかごみ捨てたりとかなんでもないことなんだけど、毎日を肯定的に過ごせている。家に帰れば自分だけの居場所がある、という安心感も、心の健康にヒジョウによいです。この暮らしを守るために働いているんだ、と思うと仕事のモチベーションも上がるし、ちょっと自分に自信がついた。

学生のころは単位とか、卒業とか、具体的な目標を自分じゃない大いなる存在が示してくれて、それに向かってがんばればなんとかなったけど、大人になった今そういうものは自分で決めてやってかないといけない。人によっては仕事で成果を上げることそのものだったり、家族を養うことだったり、大好きなアイドルを追っかけるためだったり、とかいろいろあるんでしょうけど、

私はいまの穏やかな暮らしと気持ちを守るためなら、多少の無理はがんばれるな、と思います。そしてそんな自分に胸を張れます。


基本的に私は心配性でネガティブなので、しばらく時間が経過したらどかんと寂しくなるのでは、そのうち家事に飽きて暮らしが荒れるのでは、最初は気付かなかったがお部屋に重大な欠陥があるのでは、Gが出たらどうしたらいいのだ、お化けがでたら…などと挙げたらキリのない不安がよぎるときもありますが、よぎるだけですぐ消えます。ナチュラルボーンネガティブ野郎の私にとってこれはすごいことなのです。

いろいろあったしこれからもいろいろあるだろうけど、そのたびなんとかなってきたし、なんとかなるんだろう。

 

そんなわけで、さよなら夏。

いやしかし2014年の夏は二度と経験したくない!(二回目)